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§879 強力不壊の比類なき国体(1939-2000)

U.S.A. 関連の預言詩 9

§879 強力不壊の比類なき国体(1939-2000): V-83詩

第五サンチュリ83詩 V-83 (§879):
強力な不壊の比類なき国体を、
倒さんと試みてしまうだろう者達が:
偽計によって闇の所行を為すであろう、うち三件が警告するだろう、
最も偉大な者が机で聖書を読むだろう時に。


The powerful and invincible reign with no equal (1939-2000): V-83.
Those who shall have tried to subvert,
The powerful & invincible reign with no equal:
Shall make conspiracies by fraud, whose three cases shall alarm,
When the greatest man shall read a Bible at the table.


( Ceulx qui auront entreprins subvertir,
Nompareil regne puissant & invincible:
Feront par fraude, nuictz trois advertir,
Quant le plus grand à table lira Bible.)

これはイオネスクが見事に示した (Ionescu, 1976, p.619-632; Takemoto, 1991, p.60-69) ように、第二次大戦中に核兵器を手に入れて、英国に代り世界覇権国にのし上がった米国に脅威を感じ、それに対抗すべく先ずその核技術情報を盗み出そうと死に物狂いのスパイ活動に邁進したソ連の陰謀を預言している。但し、ここではアメリカ合衆国が世界覇権者であるという一事の確認が我々の関心事であり、本詩全体の解釈はイオネスク・竹本に任せよう。

強力な不壊の比類なき国体」:誠にこれは比類なき称揚の言葉で世界覇権者アメリカ合衆国を呈示している。前節では「大ネプチューン」とも言われていた。これを我々は1939年から2000年までの期間に置く。何故なら、核大国として成長したソ連も、イオネスクが見事に解明(cf. §924,VI-74: ロシア共産主義体制の寿命73年, Ionescu,1976, p.407f.; Takemoto, 2011, p.599f. §926, X-96: NATOの圧力下、ソ連邦体制崩壊, Ionescu, 1987, p.527f.; Takemoto, 1991, p.311f.) したように、ノストラダムスの予言通り1991年に崩壊して、米国が「唯一の超大国」と俗に言われるようにまでなったからである。更にその後も2度の湾岸戦争に勝利して、少なくともノストラダムスの預言対象期限として我々が設定する西暦2000年までにその地位が揺らぐ事は無かった。

最も偉大な者が机で聖書を読むだろう時」:イオネスクによれば、この句が「トルーマン大統領」を表すことによって、主題の時代限定が可能である:「合衆国の大統領達は一定の個人的徴特によって言及されている。『最も偉大な者が机で聖書を読んでいた』という事実は二通りに解釈出来る。(1) 『真実の男 the true man』、誠実な、又は誠の人間という意味を持つトルーマン Trumanという彼の名前そのものへの示唆として。(2) 愛書家 bibliophileとしての彼の情熱への示唆として。思い起こせばトルーマンは自分の名前を冠した図書館を造るべく顕著な活動を展開し、これは歴代米大統領の中ではユニークな事例である。」(Ionescu, id., p.621)

偽計によって闇の所行を為すであろう、うち三件が警告するだろう」:原文3行目の読み方に関してだけは私はイオネスクに対して異論がある。彼は「トルーマン大統領の時代に、公衆の注意を惹き付ける3つのスパイ作戦があるだろう」(Ionescu, id., p.622) としており、それをもっと原文に近づけると「公衆の注意を惹き付ける3つのスパイ作戦を行うだろう」となるが、これは主語がソ連当局とすると、「露見するようなスパイ活動を為す」という趣旨になってしまう。これは在り得ない活動だろう。又原文に即した場合このように読める可能性が無い。従って、advertir という不定法の主語としてtrois を留保して、その前は単純に「ソ連は夜々 = スパイ活動を種々為す faire nuictz」という筋で読むべきである。そしてそのうち3つのケースが米防諜当局に把握されて世間に報らされるということだろう。それが原文では能動態で「3件が警告する」と述べられているのである。実際、もし「3夜」ならフランス語は「trois nuictz, three nights」であって「nuictz trois, nights three」にはならない。従って、「夜々 nuictz, nights = conspiracies 」と「三 trois, three」は切り離さなければならない。つまり、原文 Feront par fraude, nuictz trois advertir はノストラダムスに頻繁に見られる「句読点のズレや脱落」であり、これも預言著作者による「容易すぎる読解へのハードル設定」の一手法である。
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